気功師になりたくなかったのも、結果としてこうなっているのも、父の影響
――もともと気功師になろうとは思っていなかったそうですが、どのような過程で現在の波動の世界に繋がりましたか？
気功師になりたくなかったのも、結果としてこうなっているのも、父の影響が大きかったですね。私の父はちょっと変わった人間で……。
父方の祖父は、軍の上層部の人間で、父は日本が貧しかった子ども時代にバナナやチョコレートを食べられるような生活をしていたそうです。ところが、その父親が終戦ちょっと前に戦死してしまうと、今度は貧乏のどん底。
当時はめずらしくない話なのでしょうが、祖父は再婚していて、私の父は継母にあたる人に育てられましたが、長男であり血の繋がらない父に大変辛く当たったそうです。この話は耳にタコができるくらい聞かされました。
中学生時代は新聞配達の仕事をさせられ、高校を卒業したらすぐに東京に出て写真館で働きました。私が覚えているのはカメラマンとしての父の姿です。だから私の子ども時代の写真や8ミリビデオは相当残っていますよ。
――お父様に愛されて、千葉先生もお父様を尊敬していたのですね。
父は最初の子である私がお腹の中にいたとき「男の子なら俺が好きなように育てる」と母にいったそうです。それで両親の揃った家なのに、父子家庭のように父に世話されて育ちました。代わりではないですが、母は妹にべったりでしたね。
でも、父はとにかく厳しかったですよ。自分の父親が軍人で、子どもの時に亡くなっているので、わずかな偏った記憶にもとづいて私を育てていた。軍国教育でした（笑）。
そして父自身は器用な人でしたから、なんでも先回りしてやってしまう。人に会うときも、私のことを全部紹介して、私の気持ちなどもすべて先に伝えてしまう。私はその場にいるだけです。そのためコミュニケーションが非常に下手な子どもでした。
