ピックアップ記事
40年間の心の勉強からわかったこと(第4回)森安商店・森安政仁
長崎県で卵の卸業を50年以上営んでいる森安商店代表取締役の森安政仁さん。最初の頃は「目に見える」モノやお金ばかり追いかけていたそうですが、40代からはからだの不調をきっかけに「目に見えない心の世界」を知ることになりました。「心の勉強」を40年間されてきた森安さんに、「心」がどのように私たちの人生に作用しているのかきいてみました。

人生の師匠・志岐誠哉先生との出会い

――40年近く心の勉強を続けていらっしゃる中で、大切だと思われることはなんでしょうか。  

 

 働き盛りの40代、原因不明の体の不調に悩む私が出会ったのが、人生の師匠となる志岐誠哉先生です。本業は大きな布団屋さんですが、思想家、霊能者として長崎では名前が知られる存在でした。パーキンソン病に悩む知人と共に先生を訪ねた私たちを、先生はその場で癒してくださいました。

 

 それまでは目に見えない世界のことなど考えたことのなかった私にも、はっきりとわかりました。自分で体験したのですから当然です。科学では解明しきれないものがある。私たちは、見えない世界の影響を受けて生活しているのだと気付きました。

 

 そこで先生にお願いして弟子にしていただき、心の勉強をしながら修行しました。先生のお許しが出てからは、人々の相談を受けて今に至ります。本業は卵の卸業ですから、それ以外の時間を使って無料相談を続け、いつの間にか40年近く過ぎています。

 

 その中で感じるのは、人の心というのは時代を超えても変わらないということです。物資が乏しかった時代には、ものがもっと欲しかった。今のように豊かになっても、もっとお金がほしい。もっと自分に関心をもってほしい。もっと幸せになりたい。もっともっとほしいという気持ちがあります。

 

 同時に、人のために役立ちたい。心の平穏がほしいという欲求もあるはずです。このふたつの気持ちは相反するものではありません。もっと欲しいという気持ちは頑張りにも通じます。悪いばかりではありません。

 

 でも欲張りになりすぎれば満足することがなく、心の平穏がなくなります。また、一人占め、一人勝ちをしようとすれば、それを叶えて一時的に満足したとしても、誰かからの恨みや妬みを買います。そうなれば喜びは続かず、平穏はあり得ません。

 

 もっと欲しいという気持ち、自分を主張する気持ちはあってもいい。けれど、それ以上に感謝と分かち合い、奉仕の気持ちが大切です。人の心、あるべき姿の基本だと思っています。
おすすめの記事