――心身の不調に悩む人がますます増えている時代。それはなぜでしょうか?
原因はひとつではありません。けれど、自然とかけ離れ、自然を敬うことのない生活が日常になっていること。先祖への感謝や敬いの心を忘れている人が多いこと。他人への心遣いよりも自分を優先する気持ちが助長していることなどが大きな原因になっていることは間違いないでしょう。
人間はこの宇宙の中で命を与えられた生き物のひとつです。現代社会では、人間は特別といった顔で生きていますが、宇宙から見れば特別扱いではありません。そのことを、昔の人々はわかっていたのだと思います。
そして宇宙から与えられた命は、脈々と続いています。先祖の歩みが今の自分につながっている。先祖のおかげで命を与えられたのですから、先祖を大切に敬うことは自分を大切にするための基本です。
さらには、人よりも得したい。お金をもっていること、権力をもっていることが利益と考える人が増えていることも大きいでしょう。
人の体は機械ではありません。悪い部分を修理する、壊れた部品を取り替える、というようにはいきません。心も体も全部がつながっています。しかも自分の心と体だけでなく、先祖や関わりのある人々との関係も影響を及ぼします。
命というのはそれほど偉大なものであり、生きるというのは自分だけのことではない。そういうことを頭ではなく心で感じられるようになり、本当に納得すれば、感謝や奉仕の心が自然に湧き上がってくるでしょう。その心に従って生きていけば、心は穏やかになり、心身の不調は自然に解消していくはずです。
私がしているのは、そのためのお手伝いです。心身の不調は、自然や祖先、宇宙からの警告です。私はそのメッセージを伝える媒介をしているのだと思っています。私が治すのではありません。
誰かが何か伝えたいことがあり、それに気づいてもらうために、相手の心身に不調をもたらす。受け取った人は「調子が悪い」と悩む。そこに込められたメッセージを解き明かし、相手の想いに応えていくことで、相手も落ち着き想念も止まります。
1941年、長崎県生まれ。森安商店代表取締役。
全国たまご商業協同組合副理事。日本サイ科学会九州会会長。
鶏卵卸業を50年以上営むとともに、40歳の時より心の勉強をかさね、「運 のメカニズム」を解明し、自らの会社経営と生き方に実践する。
会社の業務終了後に行っている、全国からの電話での悩み相談に無料で応じる奉仕活動は、39年間続いている。
著書に『人生相談の専門家が教える逆運を福運に変える秘訣』(共著、現代書林)、『光り輝く人生 ̶ 心の研究』(鷹書房弓プレス)、『たまご社長が教える運をつくる仕事術』(三楽舎プロダクション)がある。