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――他人から恨まれないためには、どうしたらよいでしょうか?

 

恨まれないことを目的にすると、自分自身の気持ちを押し込めたり、心のままに自由に行動できなかったりします。それはそれでよくないこと。自分の人生を謳歌することも修行のひとつだと私は思っています。

 

人生の師である志岐先生も「煩悩を捨てなさいというのは、あの世に行ってからのこと。生きているうちは楽しみなさい」とおっしゃっています。

 

もちろん、楽しむといっても、好き放題するという意味ではなく、反省と感謝の心を忘れず、徳を積む生き方を心がけながらのことですが。

 

 前の質問からの繰り返しにもなりますが、お客様が自分を選んだというだけで、競合する相手に恨まれることもあるでしょう。それは仕方のないことです。

 

みんなで利益や幸福を分け合うこと。人や社会に貢献すること。それらを心から楽しんで、自分事として行うこと。それを心がけて生きましょう。

 

 そのうえで恨まれてしまうのは、ある程度仕方がないこととして臆さない。相手を許し、恨ませてしまったことを心から詫びればいいのです。

 

――もし誰かの恨みをかってしまったら?

 

 何度もいいますが、とにかく詫びること。

 

心の中でいいので、ただひたすらに詫びる。自分が悪くなかったとしても、相手を不快な気持ちにさせたり悲しませたりしたことを心から詫び続ける。

 

相手が悪いというときでも、相手を完全に許す。そして相手に詫びる。理不尽に思えても、それが自分を助けることになります。

 

相手を恨めば、それが自分の災いになって返ってきます。相手が悪いと思えば思うほど、そのままでは自分が損をします。

 

 自分のためという利己的な気持ちではいけませんが、相手を許し詫びることは、結局は自分自身のためになるのです。
 この真実を知ったとき、素直な心で相手を許し、詫びることができるか。

 

 心の中で詫びるだけで、なにかが変わるなんて信じられない。相手が悪いのに、なぜ自分が詫びなければならないのか。そう思って相手を許すことも、詫びることもしないままか。

 

 それがあなたや、あなたの大切な人々のこれからを決めるでしょう。

 

森安 政仁
1941年、長崎県生まれ。森安商店代表取締役。
全国たまご商業協同組合副理事。日本サイ科学会九州会会長。
鶏卵卸業を50年以上営むとともに、40歳の時より心の勉強をかさね、「運 のメカニズム」を解明し、自らの会社経営と生き方に実践する。
会社の業務終了後に行っている、全国からの電話での悩み相談に無料で応じる奉仕活動は、39年間続いている。
著書に『人生相談の専門家が教える逆運を福運に変える秘訣』(共著、現代書林)、『光り輝く人生 ̶ 心の研究』(鷹書房弓プレス)、『たまご社長が教える運をつくる仕事術』(三楽舎プロダクション)がある。

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